どれも中途半端になる2タイプ
「やりたいことがアレコレあって、どれも中途半端になる」
そんなお悩みをお持ちの方は、意外と多いようです。
このようになってしまう方は、 実は2種類のパターンに分類されます。
1つは
元々エネルギッシュなタイプ。
ある目的のためにいろんなアイデアが湧き、
あれもこれもとやる途中で、次のアイデアが湧き、
やっていたことが中途半端になるタイプ。
2つ目は、
そもそもエネルギーを出していないタイプ。
出さずにラクしてカンタンに手に入らないかと思い、
ちょっとやっては「私にはムリ~」と言って手放すタイプ。
さて、あなたはどちらでしょう(笑)
実はどちらも根っこは同じ。
親との関係性がすごーく影響しているんです。
えっ?何でこれが親との関係性に影響があるかって?
ですよねー、そう思いますよね(笑)
でもそれが見事に影響しているんですよ。
Uさんの例
クライアントのUさんも
何もかもが中途半端になってしまう、そんなお一人でした。
Uさんは三人姉兄の末っ子。
6歳上の姉に4歳上の兄、そしてUさんの5人家族。
小さい頃から厳格な両親に育てられ、
おまけに姉兄からも押さえつけられ、
自分の思いを聞いてもらうことがなかったと
感じておられた幼少期でした。
姉や兄は親から可愛がられて、
自分はすごく抑圧されてきたと。
そんな姉兄を見てすごく悔しかったそうなんですね。
「もっと私のことも大事にしてよ!」って。
ある日Uさんは、両親のことを
お父さんお母さんと呼ばずに、下の名前で呼んだそうです。
Sちゃん、Eちゃん、と。
すると両親から、こっぴどく叱られたようなのです。
「姉兄には優しいのに、私は大好きな親の事を
大好きな呼び方で呼んで怒られた・・・」
そんなふうにUさんは思ったんですね。
そして中学校になり
担任の先生のこともそんな風に
呼ぶようになったんですね。(一時的ではありましたが)
先生ではなく「〇〇ちゃん」って・・・。
そう呼ぶメンタリティって何だと思います?
上の者を敬わず「自分と同列に見る」というメンタリティがあるのです。
つまり上の者を見下している、という心の現れ
でもあるんですね。
Uさんは父親を頂点にした「序列」を全く認めていない、
ということなのです。
中途半端になる原因
顕在意識が
「ゴールはこれ!」
「私はこれをやりたい!」と決断したなら、
潜在意識は「はーい!」と言ってそれに従い、力を出すのが一番良い状態。
ところがUさんは上の者を見下し
「下の者の意見も全員に聞くべきだ」
という思いが強かったので、
その思考はそのまま
自分自身の内面に現れていたということなのです。
つまり自分自身が
「みんなの意見を聞くべきだ」と思っているから、
「目指すゴールはこっちだ!」と頭では分かっていても、
自分の中の心の声がアレコレ言い、
それをイチイチ聞いて
あっちへフラフラ、こっちへフラフラと意識が分散し、
何もかもが中途半端になっていたという訳。
上の者をちゃんと敬える人は、
自分自身の中の指揮命令系統もブレがないのです。
そのことをUさんに伝えると、
さらにこんなことに気づかれました。
「めちゃめちゃ良く分かりました。
私がどうして子どもに振り回されるのか、
なぜ子供の意見を聞いてあげなければと思うのか、
そういうことだったのですね」と。
Uさんは現在8歳、6歳のお子さんをお持ちで、
四六時中子供たちに振り回されている状態ということだったんですね。
まさに鏡ですね。
子どもの言うことをすべて聞くことは
「愛」ではないのです。
ダメなものはダメ。
出来ないことは出来ない。
そうやって毅然と子どもに言うことが必要なのですが、
Uさんの場合、それを言う土台がまだ出来ていない。
つまり自分が親に対して持った思いを、
まずは徹底的に躾直さなければいけないのです。
具体的には
親や先生をバカにして見下していたことを心から反省し、
お詫びすること。
そしてそのころのインナーチャイルドに
しっかり伝えていく必要があるのです。
その結果
「何て自分は恥ずかしいことをしていたのだ。 なんて自分はバカだったんだ」
そう思えたらオッケーです。
上から目線でエラそうにしていた自分は
一度「徹底的に負ける」ことをしないといけません。
それが出来てはじめて、
中途半端になることも少なくなるでしょうし
子どもにも毅然と伝えることが出来るのです。
こんな風に、今の問題だけを見ていても解決はしないのです。
自分でそれに気づくことは難しい。
だからこそ私や養成講座生のようなプロが必要なのです。