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パートナーシップ心理学アカデミー メルマガ月曜日担当 大城悦子です。
さて、今日は「ちびまる子ちゃん」のお話をしたいと思います。
長寿アニメですから、普段見ることはなくても
なんとなくちびまる子ちゃんのキャラクターはご存じかもしれません
ちびまる子ちゃん「文鳥が欲しい」
カンタンに紹介すると
小学3年生のちびまる子ちゃん(さくらももこ)は、ぐうたらで調子がよく、
好奇心旺盛だけど、無計画でいつもお母さんに怒られています。
そんなまるちゃん、先日の放送は文鳥が欲しくなるというエピソードでした。
ちびまる子ちゃんからチャイルド思考を学ぶ
この文鳥がほしくなったまるちゃんの行動や頭の中が
もう笑っちゃうくらい「ザ・チャイルド」そのものでした。
もしかして、メルマガを読んでおられる方の中には
「自分のどういうところがチャイルド思考なんだろう?」と思っている方もおられると思います。
自分のことだと、当たり前すぎて気づけなかったりしますが
いかに自分のことや目の前のことしか見えていないか
都合よく解釈してしているのかが
まるちゃんを通すとよくわかると思うので紹介していきたいと思います。
ちびまる子ちゃんの被害者意識
ある日、鳥の図鑑を見ていたまるちゃんは、手乗り文鳥に心を奪われます。
さっそくお父さんに文鳥を飼ってほしいとおねだりをしますが
「まる子の世話で手一杯だ」と軽くあしらわれてしまいます。
そこでまるちゃんは「じゃ、もっと悪い子になってやるからね!
そうなった時のまるこの世話と、今のまるこに文鳥を飼ってあげるのとどっちが大変か考えてみなよ!」と脅します。
脅すなんておおげさな!と思うかもしれませんが、これは浅はかだけど、立派な脅しなんですよね。
そしてお母さんにもおねだりを一蹴されたまるちゃんは
「誰も私の真剣な気持ちをわかってくれない」と被害者意識を持ちます。
もしかしてあなたも、同じように思ったことがあるかもしれませんね。
それは今も厳然として、「私の気持ちをわかってくれなかった親」として認識しているかもしれませんが
実際はまるちゃんのように、目の前のことしか見えていない自分が
大人から至極まっとうなことを言われただけなのかもしれません。
たったこれだけの、こんなしょうもないことから
私たちは簡単に被害者意識を芽生えさせてしまうのです。
なぜちびまる子ちゃんの言い分が通らないか?
さて、被害者意識を持ったまるちゃんはこんなことを考えます。
「そうだ!私がいかに小鳥が欲しいか、小鳥をいかに素晴らしいと私が思っているかを作文にすれば、お父さんたちもわかってくれるはず!」
でももちろんそう上手くはいきません。
そりゃそうですよね?
トンチンカンな努力をして一方的に被害者になるちびまる子ちゃん
まるちゃんのお父さんたちは、
まるちゃんの気持ちがわかっていないから、文鳥を飼わないのではないからです。
飼いたい気持ちは十分わかっているけれど、
欲しい時は熱心だけど、すぐに飽きてしまうこと。
自分のこともきちんとできないのに
生き物を世話することはできないこと。
それがわかっているから、許可しない、したくてもできないだけなんですね。
でもまるちゃんはそれがわかっていないから、とんちんかんな努力をして
報われないとまたまた被害者意識を募らせていくのです。
かくして、あまりにしつこいまるちゃんに根負けし
「あんなまるこにも責任感が育つかも」という期待をもってお父さんたちは文鳥を飼ってあげることになるのです。
まんまとおねだりに成功したまるちゃんですが
最後は、トホホなオチが待っています。
それはもし機会があればTverで見てみてくださいね。
被害者意識が生まれるきっかけ
さて、ここまでまるちゃんのお話からチャイルド像を紹介してきましたが、どんな感想を持たれましたか?
私たちの被害者意識がいかにしょうもない、幼稚な考えから芽生えるのか
自分の要求を通すために平気で脅したり、
自分のことを棚に上げていたかがわかっていただけたでしょうか?
「チャイルド思考ってこういうことなのか」と、ちょっとでもわかっていただけたらうれしいですし
もしかしたら「わー私そっくりだ。恥ずかしい」と思われたかもしれませんね。
そうだとしたら
そんな自分のふるまいをしっかり謝罪して
「自分のわがままが通らないからって親を悪者にするのは間違っているよ。
親があなたに伝えたかったことをちゃんと聞きなさい」とチャイルドに言ってくださいね。
そしてもしこんなまるちゃんの姿に腹が立ったり、イラっとしたとしたら??
それは、大人になった自分はそれはやっちゃいけないんだと
頭ではわかっていて自制しているけれど
本当はまだやりたい自分がいて、できないことを不満に思っているのかもしれません。
だからあからさまにやっているまるちゃんに腹が立ってしまうんです。
まとめ
もし腹が立ったとしたら
まずは、自分にはまだそうしたい気持ちがあるんだということを
自分自身が認めることから始めてみてくださいね。
さて、今日はちびまる子ちゃんから
チャイルドの姿を解説してみました。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
大城悦子