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民法改正により、4月1日から成年年齢が20歳から18歳に引き下げとなりました。
それによって、高校3年生の中に「大人」が誕生することになります。
・勝手に学校を退学して友達同士で起業したり
・クレジットカードを作ったり
・同級生同士でいきなり結婚
なんてことも起こるかもしれませんねー。
パートナーシップ心理学アカデミー 代表 湯川央恵です。
大人とは?大人の定義
18歳だから大人で、17歳だから子供?
そういう数字としての基準ではなく、本来「大人とは?」
ということを今日は考えてみたいと思います。
大人とはー成人式、結婚、出産
さて私自身、20歳になった時、何か大きく変わったかと言えば、全くでした。
成人式で着物着て、その後みんなでお酒飲んでどんちゃん騒ぎした、そんな程度。
では結婚した時や子供ができた時、ようやく大人になったのか?と言うと、、、
それも違うように思うのです。
大人とはー「結婚や夫婦の定義」を問う
私は夫と結婚してから、なかなかうまく行かず。
自分がこんな辛い思いをしているのは、全部夫の責任だと思っていました。
夫たるもの、妻を誰よりも幸せにすべき。
妻のことを最優先に考えるべき。
そうしてくれない夫はひどい!あり得ない!といちいち激昂する。
夫は妻を幸せにする義務があり、
妻は夫に幸せにしてもらう権利がある。
そんな風に思っていたんですよー。
なんで妻である自分だけ、一方的にもらう側だと思っていたんでしょうね?
まじでヤバイ奴です笑
大人とはーお金の使い方
さらに、家賃、保険、税金、子供達の塾代などなど
大口の支払いのほとんどは、夫が支払ってくれていました。
私は食費や日用品くらい。
それでも私は「不満」だったのです。
「夫なら全て払うべきでしょ!」
そう思っていたんですねー。
まさに夫を親代わりにしている、ただの自立していない小娘ですよ(汗)
そんな自分の振る舞いが、夫を傷つけているとも気づかないくらい、
圧倒的な子供だったのです。まさに「こどもおばさん」ですよ!
大人とはー見えない部分に思いを馳せることができるか?
夫がどんな思いをして家族を支え
社長として会社を支えて来ていたのか…。
あの頃の私は本当に分かっておらず
自分こそが圧倒的な被害者。悲劇のヒロインだと思っていたんですよね〜。
耳障りのいい言葉だけを聞いて、自分に都合の悪い言葉はスルーする。
これを「子供」と言わずして、ナント言いましょうか笑
大人と子供の違い
このように視点が変わると、これまで見ていたものが、全く違って見えてきます。
このような経験をされている方は、プログラム受講生でもゴロゴロおられます。
子供が持つ思い込みー誰かが最後はなんとかしてくれる
例えばNさん。
夫との口喧嘩が絶えず「この結婚は失敗だった」とため息をつく毎日。
イライラする原因は、自分より学歴の低い、ケチで稼ぎの悪い夫のせいだと思っておられました。
こんな夫、さっさと離婚していいかも。
いざとなったら、きっと親がなんとかしてくれるだろうから。
そんなNさんは、子供のころから父親のことを、ずっと見下していたんですね。
しかし、湯川のプログラムを受けて驚愕の事実に気づくのです。
子供が持つ思い込みー守られることは当たり前
以下Nさんの言葉です。
父は18歳から働き、ずっと家族を養い続けていました。
型にはまって社会のルールに則り、がんじがらめになって働く生き方が、窮屈でナンセンスだと見下していました。何の苦労もなく、当たり前のように大学を卒業させてもらい、
さらに前職を辞めた時から再就職した後も、結婚するまで、なんと6年も実家に寄生し世話になっていた、という事実に気づきました。18歳から働き、家族を養い続けてきた父親の覚悟には、足元にも及ばないこと。
身を粉にしてまで、文句も言わず家族のために働く。
そんな父親に私は守られ生きてこられたのだと。守られていることが当たり前。
依存しながら見下し馬鹿にする。そんな自分の姿に気づいた時、ハンマーで頭を殴られたような気がしました。
私は父の生き方に対して、初めて頭が下がる思いを感じました。
自分ならそれができるか?を考えた時、
私は父が背負ってきたものを全く理解していなかったことに、本当にようやく気づいたのです。涙がとめどなく流れました。
この気づきをきっかけにNさんは、夫との関係が徐々に変化していったんですね。
あれだけ喧嘩を繰り返していたのが、目に見えて少なくなり
今では夫に対し、自然に感謝ができ、お互い笑いのある関係になっていかれました。
大人になるとは?
「オトナになるとはどういうことなのか?」
Nさんの事例が、とてもよくわかると思います。
子供は自分のことしか考えられず「損だ得だ」という見方しかできません。
何よりも、自分の人生に責任を取ろうとしない人は、
年齢としては大人であっても、中身は子供のまま、なのです。
自分の人生の責任を人に負わせるな
結局のところ、事例のNさんも私も、自分が本当に大人になれた時は
20歳になった時でもなければ、結婚した時でも、子供を産んだ時でもありません。
自分の人生の責任を
人のせいにしてきたことに気づいた時。
自分の非を認め、詫び、
人生の選択を人任せにしなくなった時。
今の自分の現実は自分が選択した結果であると
人のせいにせず自分が受け止めることができた時。
ようやく「大人になった」と言えるのでしょう。
言葉を変えると、それが「自立」なんだと思うのです。
まとめ
自分の幸せを、誰かの責任にしていませんか?
自分の思いを、キチンと言葉にしていますか?
悩んでも、迷っても、自分の人生は自分が決めて、誇らしく生きていくこと。
そんな生き方のできる、かっこいい大人の背中を
子供たちに見せていくのが、私たち大人の役割ですね。
成人年齢が18歳に引き下げられた今、私たちにとっても他人事ではありません。
大人とは数の年齢にあらず。
自分が本当に精神的に、オトナに成熟しているのかを
今一度振り返る機会を持つのもいいですね。
湯川央恵
Nさんの事例はこちらから
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