理想の親像
あなたは小さい頃、どんな人が好きでしたか?突然ですが、ちょっと考えてみて下さい。
優しくて、いつもニコニコしてくれる人が好き?
頼めば何でもやってくれて、機嫌がいつもいい。そんな人が好きだったでしょうか?
お母さんがそういう人だった場合は、お母さんのことが好きで、
厳しいことを言うお父さんが苦手だったかもしれませんね。もしくは逆のパターンもあるかもしれません。
どっちがどっちでもいいのですが、好きになる人というのは、優しくて、こちらの言うことをしっかり受け止めてくれて、いつもニコニコしていて、自分のことを理解してくれる人。
私たちは幼い頃、無意識に親に対してこのような「理想の親像」を持ちました。
そんな私たちが大人になった時、今度はその理想の親像を、見事に彼や夫、上司に求めてしまうんですね。
厳しい事を言う(彼、夫、上司)に対して「もっと優しく言ってよ!」「ありのままの私を受け入れてよ!」と思ってしまう訳ですね。
でもね、ホントの愛って、子供の頃に思ったようなものじゃないのです。
先ほども言った「優しくて」「理解してくれて」「いつもニコニコとこちらの言う事を受け止めてくれる」これは愛の極めて一部分。
本当の愛とは
愛にも段階があるのです。詳しくは下記
最初言ったような愛は「本能の愛」なのですよ。
子供が親に求めるような愛です。これこそが愛だと思うからこそ、そうじゃない人のことを責めたり、ヒドい!と思う訳ですね。
すでにお子さんをお持ちの方ならば分かるはずです。
子供に厳しい事を言っても、それは子供が憎くいワケじゃないですよね。
むしろ、今ダメな物はダメとハッキリ言わないと、長い目で見た時に子供にとって良くない!そう判断するから言うわけですよね。
これが本当の愛なのです。
愛の性質
愛には相手の成長を願い、育むという性質があります。それは「自立させ成長させる愛」なわけです。
ホントはいつもニコニコ何でも「いいよ」と言いたい。叱るのは、すごくエネルギーを使うことですからね。
何でも「いいよ」と言っているほうが、どれだけラクか!
でも、相手のことを本当に愛しているから、耳に痛い事も言う訳ですね。
それを厳しいだの、キツいだのと思っているということは、あなたが小さい頃、厳しいことを言う親への思いが、未だ成仏できていない。
具体的に言うと、親の事を未だに憎んでいる、もしくは納得していないってことなの。
だから厳しく言う人のことは嫌で「優しくすべきだ」と思っちゃってるんですよね。
厳しさを勘違いする理由
表面的には「親に感謝しています」と言いながら、心の中では「私は親のようにはならない!」と思っているわけです。
だから自分に対して厳しい言葉を言って来る人の事を、心の中で責めてしまうわけですね。
そして厳しい父親と真逆の人を選んだつもりが、なぜかそっくり!というのは良くある話(笑)
厳しさを悪だと思っている限り、
自分の成長も無いし、子供を成長させることも出来ない。
残念ながらこれが真実です。
こう思っていると、仕事をしている方なら、チームメンバーの成長も、会社の成長も無いってこと。
私は会社の代表ですが、そんな人がスタッフに居たら、困りますよね〜。辞めて頂く事になると思います。
なので、厳しさを敵視しないことです。厳しい事を言ってくれる人のほうが、愛がある。
それを知っておかれると、あなたがグンと成長すると思いますよ。
湯川のありかた
私は少しくらい嫌われても、今関わっている目の前のクライアントさんのことを思ったとき、伝えるべきことは伝えます。
ただね、正直なことを言えば、伝えるほうは勇気、いりますよ~。
もしかして嫌われるかもしれない、
怒らせるかもしれない、
そう思うと、このまま放っておいたほうが、100倍ラクなはずなんです。
それでも言うのは、なぜか?ということなのです。
それほど相手の成長と幸せを願っているから。
それ以外の何物でもないですよね。
きっと親の愛は、こういう愛だったと思うのです。嫌われようが、なんと思われようが、それでも必要だと思うから言う。
でもまだ心がチャイルド満載だとそうはいきません。
「優しく言ってもらうことが愛だ!」
「すべてを受け止めてくれることが愛だ!」と愛を誤解したままなので、それに反する言葉を聞くと
「自分を愛してくれていない!」
「こんなことを言う人はキライだ!!」などと思ってしまうわけです。
それだと、子どものまま。成長せず、不自由極まりないです・・・・。
この関係性は、パートナーとあなたとの関係性にも出ますし
子どもとあなたとの関係性にも出ますし
上司とあなたとの関係性にも出ますし
師と弟子との関係性にも見事に出ます!!
どこまででもこの方の幸せを願い、そのために私が出来ることは全力でやっていく。
そんな誠実な態度であり続けたいと、思うばかりです。
そして嬉しいことに、そんな思いが、コースメンバーに伝わってきているのが、何よりもうれしい。
私も彼女たちを通じて、共に成長させてもらっています。
どんどん彼女たちの芯が太く、ぶれないようになってきている姿を、まぶしい思いで見ておりますよ。
では!
湯川央恵