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こんにちは。自分で自分を幸せにし、お互いを高め合える夫婦・恋人関係を築く!!パートナーシップ心理学アカデミー代表 湯川央恵です。
これまで3000人以上の方々の心の悩みに寄り添い、より良いパートナーシップを築くサポートをしてきました。私のカウンセリングでは、ただ優しい言葉をかけるだけではなく、本当の自立と幸福を目指し、時には厳しい現実に向き合うお手伝いをしています。
夫婦の会話がすれ違う理由とは?問題の本質を理解しよう
「あれ?なんか話、噛み合ってないな…」と感じたこと、ありませんか?
パートナーと話している時、一生懸命説明しているのに、どうも相手が理解してくれない、または違う方向に話が進んでいく。そんな経験は誰にでもあると思います。
特に、夫婦の会話ではありがちですよね。どんなに愛し合っていても、時に話がかみ合わず、お互いが不満を抱いてしまうことは少なくありません。では、なぜそんなことが起こるのでしょうか?
事例1:健康の話題で起こる夫婦の会話のすれ違い
シチュエーション
夕食の後、リラックスしている時間に、妻の恵子さんが少し心配そうに夫の浩二さんに話しかけました。
恵子: 「ねぇ、最近またお酒の量が増えてない?健康のためにちょっと控えた方がいいと思うんだけど…。」
浩二: 「え?そんなに飲んでないよ。たまには息抜きくらいいいじゃないか。」
恵子: 「いや、でも本当に心配なのよ。健康って大事じゃない?長生きしてほしいから、少しでも今から気をつけてくれると嬉しいんだけど…。」
浩二さんは、この時少しイライラしています。「健康のため」とは分かっているけれども、妻からの提案が少し口うるさく感じられるのです。
浩二: 「わかってるって。でもそんなに言われると、なんか余計に反発したくなるよ。俺だって自分なりに気をつけてるつもりなんだから。」
恵子さんは、浩二さんが思っているように「ただ口うるさいだけ」ではありません。実はもっと深い不安があるんです。でもその本音を直接伝えていないために、浩二さんには伝わっていません。
裏にある本音
恵子さんが本当に心配しているのは、浩二さんが健康を損なってしまったら、自分一人で家族の負担を背負わなければならなくなるかもしれない、という恐れでした。
でも、それを「健康のため」と伝えているだけでは、浩二さんにその本音が伝わらないのです。
夫婦の会話でよくあるのは、「本音を隠して表面的な話だけで済ませてしまうこと」。これは夫婦のすれ違いの大きな原因の一つなんですよね。
事例2:夫が本音を隠す会話(男性が本音を隠す場合)
シチュエーション
次に、夫が本音を隠してしまっているケースを見てみましょう。夫の健一さんは、最近仕事で忙しく、妻の真由美さんとのコミュニケーションが減っています。
真由美: 「最近、全然家でゆっくりできてないよね。子どもたちも寂しがってるし、少しは家族と過ごす時間を増やしてほしいな。」
健一さんは、仕事のプレッシャーやプロジェクトの締め切りが迫っていることを頭に抱えながら答えます。
健一:
「いや、今は仕事が忙しいんだ。プロジェクトが終わるまであと少しなんだから、それまで待ってくれよ。」
真由美さんは、家族のためにもっと時間を取ってほしいと感じていますが、健一さんの仕事の忙しさも理解しようと努めています。しかし、健一さんが何かを隠しているような気がしてなりません。
真由美:
「もちろん仕事も大事なのはわかるけど、家族のことも忘れないでね。少しでも一緒に過ごせる時間が欲しいの。」
健一さんは、仕事が忙しいという表面的な理由を繰り返すだけで、自分の本音を言おうとはしません。
実は、彼が本当に感じているのは、仕事のプレッシャーだけでなく、「自分が家族のために十分貢献できていないのではないか」という無力感だったのです。
しかし、それを素直に伝えられず、忙しさを理由に自分の不安を隠してしまっています。
本音を隠す理由
健一さんの本音は、「自分が家族を十分に支えていないのではないか」というプレッシャーや不安でした。
仕事で一生懸命頑張っているものの、それでも家族の期待に応えられていないのではないかと心の中で悩んでいたんですね。
しかし、そんな弱さを見せたくない、家族の前では強くありたいという思いから、真由美さんに対して自分の本音を伝えることができず、仕事の忙しさを口実にしています。
夫婦の会話を円滑にするために本音を伝える重要性
夫婦の会話で大事なのは、やはり「本音を素直に伝えること」。
論理的に説明するだけでは、相手の心に響かないことがあります。
特に、感情や不安を共有することで、相手もその気持ちに気づきやすくなり、二人の間に深い理解が生まれます。
たとえば、恵子さんがこんな風に言っていればどうでしょう。
「本当に怖いのは、あなたが病気になったときに私が一人で全てを支えないといけないこと。だから、健康を気にしてほしいの」
すると浩二さんもその不安に気づき、少しずつ行動を変えるかもしれません。
同じように、健一さんも
「実は、仕事がうまくいっていないことにプレッシャーを感じていて、自分が家族に十分貢献できていない気がしているんだ」
と素直に伝えれば、真由美さんもその不安に共感し、彼をサポートすることができるかもしれませんよね。
夫婦の会話でよくあるミスとその改善策【具体例付き】
ここまで読まれていかがでしょう?これ以外にも夫婦の会話でやりがちなミスが以下になります。
1. 相手が変わらないと意味がないと思い込む
ミスの内容:
「自分が変わっても、相手が変わらなければ意味がない」と考えてしまうこと。
これはよくある誤解で、自分の変化が無駄だと感じ、努力をやめてしまう原因になります。
対処法: 自分が変わることが、相手や周囲に影響を与えることを知ってください。
自分の内面にあるものが、外側を形造ります。自分からアプローチすることで、結果的に相手の変化を促すことができます。
2. 察してほしいと期待する
ミスの内容: 「自分の気持ちは言わなくても分かってくれるだろう」と期待してしまいがちです。しかし、相手が気づかないことで不満が溜まり、結局大きな誤解に繋がってしまいます。
対処法: 自分の感情や要求は、言葉にして具体的に伝えることが大切です。
たとえば、「寂しい」と思っているなら、「最近、一緒に過ごす時間が減って寂しく感じている」と具体的に伝えましょう。
相手が察してくれるのを待つのではなく、明確に伝えることがすれ違いを防ぎます。
3. 感情的に相手を責める
ミスの内容: 感情的になってしまうと、相手を責める形で話してしまいがちです。
「なんでこうしないの?」「もっとちゃんとしてよ!」と、相手を追い詰めるような言い方をしてしまうことがあります。これも最初のうちは許せても、いづれ相手の堪忍袋の緒がきれてしまう前に変えていきましょうね。
対処法: 「アイ・メッセージ」を使い、自分の感情にフォーカスしましょう。
たとえば、「あなたが〇〇だから困る」という代わりに、「私はこう感じている」という形で、自分の感情を中心に伝えます。これにより、相手が防御的にならず、より受け入れやすくなります。
4. タイミングを考えずに話す
ミスの内容: パートナーが忙しいときや疲れているときに、感情的な話を切り出すと、相手が十分に受け止められなかったり、逆に反発されることがあります。
どれほど相手のことを愛していたとしても、自分のことしか考えていない未熟な振る舞いになってしまいますからね。
対処法: タイミングを選んで話をすることが大切。
リラックスした時間や、相手が落ち着いている時を見計らって「少し話せる時間ある?」と確認してから話を切り出すことで、相手も心の準備ができ、スムーズに話を聞いてくれるでしょう。
夫婦間の会話をスムーズにするための心がけ4選
夫婦の会話をもっとスムーズに進めるためには、いくつか心がけたいポイントがあります。
1. 自分の感情に正直になる
まずは、自分自身が何を本当に感じているのかを見つめることです。
自分が何を不安に感じ、何を望んでいるのかを正直に理解することで、それを伝える時の言葉も自然と変わります。
2. 相手に共感を示す
相手がどんな気持ちでいるのかを感じ取り、その感情に寄り添うことも大切です。
たとえ相手が不満を抱えていても、その気持ちに共感することで、お互いが心を開きやすくなります。
3. ただの指摘で終わらせない
相手に対して「もっとこうしてほしい」と要求するだけではなく、自分がどう感じているか、どんな不安を抱えているかを正直に伝えてみましょう。
4. 自分の弱さを見せる勇気
完璧でありたいと思う気持ちは誰にでもありますが、夫婦間の対話では、自分の弱さを見せることが必要です。
弱さを見せることで、相手も心を開きやすくなり、深い信頼関係が築かれます。
感情を正直に伝えるためのステップバイステップガイド
感情を正直に伝えることは、誤解を防ぎ、深い理解を得るための第一歩。
以下のステップを参考に、パートナーに対して自分の気持ちを効果的に伝えてみましょう。
ステップ1:自分の感情を理解する
まずは自分の感情を整理することが必要です。 自分が今何を感じているのかを明確に理解し、言葉にすることで、パートナーに伝えやすくなります。
ステップ2:タイミングを選ぶ
感情を伝えるタイミングも重要です。 相手の状況を考慮し、落ち着いたタイミングで感情を伝えましょう。リラックスしている時間を選ぶと良いです。
ステップ3:自分の感情にフォーカスする
相手を責めるのではなく、自分の感情にフォーカスしましょう。
感情を伝える際には「アイ・メッセージ」を使うのが効果的です。
「あなたが〇〇だからこう感じる」と相手を責める形ではなく、「私はこう感じている」という形で、自分の感情を中心に話すことで、相手が防御的にならずに受け入れやすくなります。
実践例:
* 「あなたがいつも仕事で遅いから困る」と言う代わりに、「最近、あなたが忙しくて寂しく感じているんだ。」と伝えます。
ステップ4:具体的な行動のリクエストをする
自分の感情を伝えた後には、具体的なリクエストをすることが大切です。
感情をただ伝えるだけでは、相手にどうしてほしいのかがわからないことがあります。
自分が相手に望んでいることを具体的にリクエストすることで、コミュニケーションがより効果的になります。
実践例:
「もっと家事を手伝ってほしい」という代わりに、「今度、週末に一緒に掃除をしてくれると嬉しいな。」と具体的に頼む。
ステップ5:相手の反応を受け入れる
相手の反応に対して、理解と共感を示すことが大切です。
自分の感情を伝えた後、相手がどのように感じているのかに耳を傾けましょう。
相手がどう感じ、どう考えているのかを聞くことで、より深い対話が生まれます。
お互いの感情を尊重することで、建設的なコミュニケーションが可能になりますからね。
実践例:
* 「今の話を聞いてどう感じた?」と相手に問いかけ、相手の感情に共感しながら対話を続けます。
ステップ6:感謝の気持ちを伝える
最後に、感情を共有したことに対して感謝の気持ちを示すと、会話がポジティブに終わります。
感情を正直に話すことは、お互いにとって勇気が必要なことです。相手が自分の話を聞いてくれたこと、対話の場を持てたことに感謝することで、夫婦の絆が強まります。
実践例:
* 「ちゃんと聞いてくれてありがとう。これからもこういう話ができると嬉しい。」と感謝の言葉を添える。
このステップバイステップガイドを使えば、感情を正直に伝えるための具体的なアプローチを学ぶことができ、夫婦の会話がより円滑に進むようになるでしょう。
夫婦の会話を改善するために覚えておきたいポイント【まとめ】
ここまで読んでいただいてお分かりかと思いますが、夫婦の会話がうまくいかない原因の一つは、お互いの本音を隠してしまい、表面的な話ばかりになってしまうことです。
自分の本音や弱みを相手に伝えることで、むしろ相手との理解が深まり、よりスムーズなコミュニケーションが生まれます。
是非次の会話では、自分の感情に素直になり、それを相手にどう伝えるかを意識してみてください。
そして相手に感情的に訴えるだけではなく、相手の本音にも耳を傾けましょう。
お互いが真実を語り合うことで、信頼関係がさらに強くなります。
怖れず、隠さず、正直に、そして力強く向き合う。それが、あなたの未来を動かす鍵です。
夫婦関係は、他人に頼るのではなく、自分が動くことでしか変わりません。
あなたが今、その一歩を踏み出すことで、会話が変わり、関係が変わる。
強くあれ、自分を信じ、そして真実を語り合いましょう。
今この瞬間から、新しい未来を創り始めるのです。
感情や不安を率直に伝えることで、攻撃のカードを相手に与えてしまうかもしれない!
そう思うのであれば是非単発コンサルティングにお越しください。