Uさんとのセッション事例を、ここのところお伝えしております。
今日は「立場が変われば、見える世界が全く違う」というテーマでお伝えしていきたいと思います。
パートナーシップ心理学アカデミー 代表 湯川央恵です。
自分の視点ー被害者意識が大きいほど都合よく解釈
Uさんが私のところに来られたのは、ご主人に対して我慢ばかりで苦しい状態であること。
また、他のカウンセラーさんからは、夫は「モラハラ」と認定されたそうなんですね。
改めてUさんの言葉を振り返ってみましょう。こんな言葉でしたね。
夫は学歴も良く私が何かを言っても、話を聞かず頭ごなしに否定します。
私が習い事をしたいと言っても「お前には無理」「お前に出す金はないし無駄になる」とすごい顔で睨むのです。
この前も友人を家に呼んだだけで大激怒。言いたいことも全く言えません。
いつ怒るかとヒヤヒヤして私は生きた心地もしません。
我慢ばかりの毎日で、まるで奴隷のような生活なんです。
言いたいことも言えないなんて。夫婦っていたわりあうものですよね?私、間違ってますか?
Uさんの事例でお伝えした「被害者意識が一杯だと、無自覚に言葉を「盛ってしまう」」これについてはコチラから
そして抽象度の高い言葉を、明確にすることで、Uさんの隠れた本音が明確になりました。それについてはコチラから。
(上記2つの記事を読んでおかれると、より理解が進みます)
夫の視点ー被害者意識があると見えない世界
そこで先の言葉を、夫の視点から見てみると、こんな風に見えていたのかもしれません。
僕が仕事で疲れて帰ってきても、妻は待ってましたとばかり、自分が話したいことを一方的に話す。
疲れてるから後にしてほしいと言うと、ぶすっと不機嫌に。
会社で気を遣い、家でも気を遣って、これじゃ本当に持たないよ
「仕事から帰ると妻の友人が遊びに来ていた。
遊びに来るのはいいんだけど、僕がいない時にしてもらわないと、ちっとも休めない。
何度も言ってるのに「大事なお友達だから」と。僕の優先順位ってそんなもんなんだ。僕の存在価値って一体何?」
習い事をしたいと妻から言われる。これまで習ったものはどれも中途半端。
「ポーラセーツの教室が自宅で出来るまで頑張る!」なんていってたけど、道具がまたゴミのように増えただけ。
もしかして妻は お金は降ってくるもの、とでも思ってるんだろうか。
僕は妻の道楽のために、こんなに必死になって働いているんじゃないよ
しかも一方的な妻側の話を聞いただけで「モラハラ夫」と認定されるだなんて!
一体どっちがモラハラだよ!いい加減にしてくれよ!
見え方が変わると解釈の仕方も変わる
いかがでしょう。
立場が変わると、見え方が180度変わりますね。
もちろんこれは一つの見方であり「唯一の正解」と言うつもりはありません。
ただ、Uさんに聞くと
「確かにこれは、あるかもしれない。このままだと私の方が三行半突きつけられるかも。考えたこともない視点で、今かなり衝撃を感じてます」と。
そうなのです。
「自分は絶対正しい!」と思うと、それ以外の視点は見えて来ません。
そして自分の中にある「相手への期待値が高い」がゆえに、それが叶えられないと、私たちはいとも簡単に被害者になります。
自分は可哀想な被害者で、相手が悪い人だ、ってね!
でもこうして見てみると、、、、
むしろ庇護されて当然と、妻の座にあぐらをかき、
夫の気持ちを理解しようともせずに「被害者ヅラした無自覚な加害者」
だったのはUさんかもしれません。
ちょっと厳しい意見でごめんなさいね。
「まさか自分が加害者!?」と思いますよね。当然だと思います。
でもここに気づかない限り、現実が変わらず、どっちが悪いと言い合う、不毛な喧嘩を繰り返すばかりなのです。
変わるのは相手だと思っている限り事態は良くならない
以下、Uさんの言葉です。
私はこれまで何かあれば、私を満足させられない夫のせいだと信じていました。
だからモラハラ認定をしてもらうことで、動かぬ証拠を得たような気分になり一層私は正しいと思っていました。
それで、自分を変えようとも、思っていなかったのかもしれません。
最後の言葉
「自分を変えようとも思っていなかった」
そう思っておられる方、本当に多いです。
つまり「変わるのは相手だ!」と思っているのですから、そりゃ現実変わりませんね。
さらに感情を癒すだけや、相手のモラハラ認定をしてもらったとしても、望む現実を手にすることはできません。
むしろお互い傷つけあって、一層二人の距離は離れ、溝は深まるばかり。
なので、キツイかもしれませんが、まずは「自分の本当の姿をありのまま見る。」
これは、とてもとても大事なことなのですよ!
そして自分のありのままの姿を受け入れるからこそ
相手の立場で、物事を見ることができるようになるんですね。
これは、変化変容の最初の大事な大事な第一歩、なのです。
一歩と言えども、この一歩を踏み出せる人と、そうでない人の差は、大きな違いなのですよーー!
まずは単発コンサルティングで、あなたの状況をお聞かせください。
問題点を整理し、あなたが望む現実を手にするためには、どうすればいいのか
具体的な手立てを一緒に考えましょう。
湯川央恵