今日は娘の結婚式にまつわる「夫」の話をさせてください。親の愛について少しでも参考になればと思います。
自分で自分を幸せにし、お互いを高め合える夫婦・恋人関係を築く!!
パートナーシップ心理学アカデミー 主宰 湯川央恵です。
娘がつくった貯金箱
娘の結婚式の数日前、夫から包みを渡されました。ズッシリとした重み。
中を開けて見ると、そこには懐かしいものが。
娘が小学生の頃に夏休みの宿題で作った貯金箱でした。
花火が一面に描かれたもので、私も少し手伝ったのでよく覚えています。
私:「えっ!?これ、ずっと持っていたの?」
夫:「そう。〇〇(娘の名前)が嫁にいく時に渡そうと思って、コツコツ貯めていた」
私はもうびっくり!
よく見ると、びっしりお金が詰まっています。
投入口には、入りきらない紙幣が飛び出していました。
まさか娘が小さな頃に作った貯金箱を、そういう思いで貯めていたとは!
小さい貯金箱なので、すぐにいっぱいになったはず。
それを使うことなく、20年近く大切に保管していたことに、胸がいっぱいになりました。
父親不在の結婚式
実は、娘の結婚式に夫は 出なかった のです。
夫は地元で小さいながら3代続く会社の代表。
たとえ娘の結婚式とはいえ、緊急事態宣言中の東京に行くことで感染するリスクもある。
最悪、夫の会社がクラスターになってしまう危険性もゼロではない。
そのリスクが1%でもあるなら、代表として参加するわけにはいかない、という苦渋の決断でした。
最初それと聞いた時「マジですか!?」と正直思いましたよ。
しかし夫の仕事は、私のように完全リモートでできる仕事とは違いますし、関わるスタッフやお客様の人数も、全く違う。
だとしたら、たとえ娘の結婚式といえども、リスクを最小限に抑えるのが経営者のつとめであると、理解はしておりました。
また、娘夫婦や新郎側のご両親も、夫の事情を理解してくれていました。
でも、、、
私自身の心の中では、スッキリしないものがあったのは事実です。
「なんで!?娘の結婚式だよ!!!」って。
しかし、この貯金箱を見て一瞬で気づいたのです。
夫の思いが、どれほどの深い愛に裏打ちされていたかに。
娘のことを想うことに費やした年月の重さこそが親の愛
結婚式に行けたら、そりゃそれに越したことはない。
夫も、もちろん行きたかったはず。
でも苦しい決断をしなければならなかった、父親としての気持ち。
行く行かないという、そんな表面的なことではない。
娘の成長を喜びながら、まだ見ぬ嫁ぐ日のことを考えては
貯金箱にお金を入れ、大切に持ってくれていただなんて…。
そして途中で使うこともなく、入りきらないほどのお金を入れて、父としての思いとともに、娘に渡すことができただなんて。
もちろん娘には、別でまとまったお金はお祝いとして渡しています。
この貯金箱はおそらく数万円くらいのものだと思います。
でも金額じゃないですよ。
そこに費やした年月の重さこそが、親の愛 なのだと思いました。
来る日も来る日も、家族を養い続けること。
そしていつかこれを渡そうと、ずっと貯め続け保管してくれていたこと。
これに勝る親の愛はありません。
でも私たちはついつい親には
「育てることはアタリマエ!」「むしろ親なら育てる以上のことをするべき」と、思いがちなのですよね。
結婚式に行く行かないに、こだわっていた自分が、なんて薄っぺらだったのだろうって思いましたね。
そしてそんな思いのこもった古い貯金箱を見て、娘はどう思ったのか。
それはわかりません。
ですが、これから新生活を送る娘に、最高の花向けのギフトになったと思っています。
娘もまた親になるのでしょう。
そして子供が結婚する日を迎える時、今、思う以上にこの出来事のことを深く理解できるのだと思います。
さて、娘に渡した貯金箱。
飛び出ていた紙幣は、早々に取って使ったみたいでした(笑)
こちら紙幣を取った後の写真です。取る前に撮影して欲しかった(笑)
今日は湯川の完全プライベートな話でしたが、何らかの気づきにつながれば幸いです。
湯川央恵
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