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湯川です。
先日長野県伊那市にある「伊那食品工業」さんの会社見学に行ってきました。
「伊那食品工業」と言ってピンと来なくても「かんてんパパ」と言えば、分かる方も多いんじゃないかなと思います。
日本でいちばん大切にしたい会社
寒天を粉末状にしたもので、デザートやご飯にまぜてダイエットなど、健康に特化した商品を展開されている食品製造会社です。
2009年に、この会社のことが紹介されていた書籍「日本でいちばん大切にしたい会社」を読んだ時、衝撃が走ったんですよね。以来、一度は是非訪れてみたいと思っていた会社でした。
ところがそれから10年以上経ち、すっかりそのことを忘れていた私ですが、今回ご縁があり訪れることになりました。
年輪経営とは!?
本社のある場所は松本市から電車をいくつも乗り継いで、やっと到着するくらい、めちゃめちゃ山奥で不便なところ!
でも感想は一言「マジ、行って良かった!!」
ここの会社が目指しているものに「年輪経営」という考え方があります。
この考え方が「人の成長」と全く同じだと思いましたので、皆さんにシェアさせていただきます。
木は寒さや暑さ、風雪などの環境によって幅は変わりますが、年輪を必ず作り、前年よりも少しだけ成長します。そして成長を止めません。確実に年輪を一輪ずつ増やしていきます。
これこそ企業の自然体であり、あるべき姿ではないかと思っています。
(会社案内の一部を抜粋)
これを聞いた時、「人の成長」も全くその通りだ!! と思ったんですよね。
確実に毎年成長する姿
まさに「年輪」を重ねるように成長して行くこと。
一気に成長すること、一気に変わることが良いことのように、私達はどこか思ってはいないでしょうか?
でも急成長や急変化ではなく、むしろ歩みは遅くとも
毎年毎年着実に年輪を広げて行くこと。
去年より今年、今年より来年と、確実に今の自分より成長していくこと。
成長率よりも、成長そのものをやめない事のほうが、長い目で見たら、ずっと大きく成長して行くことに繋がるんですよね。
幅が狭い時は、濃く深く生きる事ができている
会社案内はこんなふうに続きます。
年輪の幅は、木が若い頃は広く、ある程度の大きさになると狭くなるのが自然の摂理です。狭くなるのですから成長率は低くなります。
しかし、木全体の円周、容積は年々大きくなっているのですから、成長の絶対量は大きくなります。
湯川が今提供しているパートナーシップ心理学アカデミーで言うと、ベーシックコースは成長スピードが早いので皆さんの「年輪」の幅が広い。
でもアドバンスコースになると、年輪の幅が狭くなるので「あれ?自分は成長していないのか?」と思う人もいるかもしれないけど、実際は年々年輪の円周は広くなっているので、成長の絶対量が大きくなっているんですよね。
でも成長スピードが早いことが良い事だ、という価値基準を持っていると、中々成長しない自分は「ダメなんだ」と思ってしまう。
でもホントは、そうじゃないですよね。
むしろ、より微細な部分を見れるようになったり、より深堀していくことで、これまで自分自身が気づいていなかった部分に気づけたりするわけです。
自然から学ぶ姿勢
一時的な成長率や、目に見える変化だけに囚われていると、折角順調に伸びている部分をも、否定してしまうことになるから、とても勿体ないことなのです。
私達はこうして自然から学び、自然から教えられますね!
地元の人から好かれ、愛される企業
またこの会社で働いている人たちの表情のいいこと!
みんな誇りをもって働いているなあとかんじましたよ。
帰りにタクシーで最寄りの駅まで行ったのですが、タクシーの運転手さんに、ここの会社のことを聞くと、こんな風に答えて下さいました。
離職率ゼロなんですよ、誰も辞めようという人がいないくらい、素晴らしい会社です。
(この後いかにここの会社がスゴいかを駅に着くまで延々と続きます)
いやー、地元の人にここまで愛され、ここまで慕われている会社って中々ないんじゃないかな。
「急がば回れ」の精神で
そんな会社の息吹に、ほんの少しでも触れられたことが本当に良かった!
やっぱり本で読むだけでは分からなかった事が、実際に足を運ぶことで体感できますね!
遠かったけど、思い切って行ってみて本当に良かったです!
ってことで、皆さんも毎年、毎年年輪を広げていけるような成長を目指して行きましょう。
一気に大きく年輪を広げる必要は無いのです。
細かい年輪の部分はとても強いし、頑丈なのです。ある意味大きな成長の部分は、目が粗いわけです。
年輪の細かい檜は、目が詰まっているので、檜風呂としてお風呂にも使われるけど、目の粗い杉を使った杉風呂なんて無いでしょ?
だからこそ細かい年輪を重ねていきましょうよ!
「急がば回れ」です。
目先の事ではなく、長期的な視野で見てみる
湯川はこれまで、パートナーシップに問題が起こったならば、その部分そのものを扱うよりも、その原因となった「親との関係性」つまり根っこを見ましょうと言い続けて来ました。
一見回りくどいことを皆さんにお伝えしていますが、それこそが「急がば回れ」ですね。
目先のことではなく、長期的な視野を持った時、どうすることが「幸せに繋がることなのか」と考える、ということなのです。
そんな長期的な視野で見て行きましょう。
そして「低成長、万歳!」ですよ(笑)小さな成長を恥じる事無く、堂々と積み重ね、確実に成長していきましょう!!
湯川 央恵