親子関係に問題がある人は、夫婦関係にも問題がある
たくさんのクライアントと接してきて、確信していることがあります。
それは、わが子との関係に問題がある人は、たいてい、夫婦関係が希薄ということです。
そして、そのほとんどが、自分の親との関係にも問題を抱えています。
つまり、親子3世代にわたって、こじらせているのです。
親▶︎夫婦▶︎子ども という流れになっているんですよね。
ですから、問題の源泉となっている親との関係性は、無視できません。
今、お子さんとの関係に悩んでいるあなたのご両親は、こんな夫婦ではありませんか?
◆夫婦の繋がりや絆が薄い
◆母親が一方的に我慢を強いられている
◆父親がダメンズ
こういう夫婦関係の親は、子どもに寂しさや自分自身の価値の確認を求めてしまうのです。
その結果、親子の癒着が強く、子どもの人生に母親が介入し過ぎてしまうわけです。
でも、夫婦関係が良好であれば、母親が子どもに対して過干渉になることは、減るはずです。
私たち親は、夫婦のコミュニケーションの在り方を、日々子どもに示しているのです。
子どもは、コミュニケーションのモデルとして両親を見ている。学んでいる。
『夫婦喧嘩』は、してもいい
どうか、誤解しないでください。
夫婦喧嘩をしてはならないという意味ではありません。
当然、意見の対立があってもかまいません。
対立した時に・・・
◆折り合いをつける。歩み寄る。
◆気持ちを出しあう。せめぎ合う。
◆それでもお互いを受け入れていく。
このようなプロセスを見せていくことが、大切です。
親として、子どもに何を言ったか、何をしたかについては、省みることもあるでしょう。
でも、何を見せていたかという点について、もっと敏感になったほうがいいのです。
子どもの前で、夫婦のどんな愛憎劇を繰り広げてきたのか、どんな会話を聞かせてきたのか。
それらがとても大事になってきます。
夫婦の意見が合わないとき、どうしていますか?
お互いの希望や意見を言い合うことで、相手の気持ちが分かるものです。
譲歩しあったり、折り合いをつけていく姿から、子どは学ぶのです。
もし、「ケンカはダメ」「平和こそが一番」と思っていたとします。
どうしても、自分の言いたいことや、抱いた気持ちにフタをして我慢することになります。
そんな夫婦を見て育つ子どもはどうなると思いますか?
◆自分の意見を抑えて「我慢する」
◆自分の意見を通す為に「支配的になる」
このどちらかに、偏りがちになります。
母親が満たされていれば、子供は自分で幸せをつかめる!
私たちの親の時代は「良妻賢母」であるべきだと思われていました。
「我慢することが美徳」だと考えられていたのです。
私たちの世代も、どこかそんな風潮を無意識に受け取っているのでしょう。
子どもに幸せになって欲しいと願うなら、母親自身が幸せでいることが重要です。
我慢ばかりしているのではなく、日々楽しそうに生きていること。
自分が満たされていない母親は、子どもが幸せになることに嫉妬するんです。
(もちろん無意識に)
もしあなたが母親ならば、子どもよりも親よりも、夫よりも、何よりも
自分が幸せになることを優先してください。
まずは母親である自分が幸せになることで、子どもは幸せになれます。
あなたがまだ結婚しておらず、母親が幸せそうでない場合も同じですよ。
母親の面倒を見るよりも、自分のことを優先してください。
それは親不孝なことでも何でもありません。
周りの親戚から何か言われても、気にしなくていいのです。
「母親を幸せにしなければならない」という幻想は捨ててください。
母親の幸せは、母親が自分で獲得していかなければならないものなのです。
それを、子どものあなたがずっと手助けしていると、母親は本当の自分の力を出せません。
母親の依存傾向は、あなたが片棒を担いでいると言ってもいい。
あなたがまず、その役割から降りましょう。
親を支える為に子どもが無理をしているなら、親にとっては悲しいことです。
あなたがその役割から降りることで、あなたも母親も、両方を幸せに導くことができます。
「共依存」という、どちらも不幸にしてしまう負の連鎖を終わらせるのです。
まとめ
うっかり、あなたの母親の人生を生きてしまっていないでしょうか?
無意識のうちに、自分の価値をわが子に確認するような干渉をしていないでしょう?
母親の幸せは、母親自身が自分で獲得していくものです。
娘であるあなたが、代わりに叶える必要はありません。
そして、親であるあなたが、子どもにそれを強いる必要もないのです。
あなたは、あなたを満たすことに力を注いでくださいネ。
それこそが、あなたのお子さんと、あなたのお母さんと、あなた自信を幸せにする道なのです。