パートナーシップ心理学アカデミー
メルマガ月曜日担当 大城悦子です。
こんなキャッチコピーをご存じですか?
「賢い主婦は手前の牛乳を買う」
これは以前、新聞に載っていた広告です。
棚の奥の新しい牛乳からみんなが買っていくと、結果的に賞味期限切れの廃棄が増えてしまいますよ。
無駄な廃棄はなくしましょう。という環境問題についてのものだったと記憶しています。
当時は「なるほどー」とは思ったものの、特に環境やエコに取り組んでいるわけでもないのでスルーしたっきりだったのですが
最近、またこのフレーズを目にした時に本当の意味がわかったような気がしました。
棚の奥から新しい牛乳を取る時、
「私は(古い牛乳を買って)損したくない。」と思うわけです。
手を伸ばして賞味期限の2.3日新しい牛乳を買って「うふ、損しなかったわ。」って
軽く鼻をふくらませたりしちゃってますが、これって実は大間違いなんですよね。
確かにこの牛乳に限って言えば、賞味期限2.3日分、得をしたかもしれません。
でももっと広い視野で考えた時、そのスーパーで賞味期限切れの廃棄が増えれば
それはスーパーの損となって他の商品に転嫁されます。
一瞬の得に思えたことは回りまわって知らずのうちに自分に返ってきてしまうというわけです。
その時になって「あのスーパー、高くなったわ。」「商品の質が悪くなった。」と不満を言うのはまちがいなんですよね。
だってその原因は棚の奥から牛乳を取ったワタシなのだから。
でも私たちは自分が古い牛乳よりも棚の奥の新しい牛乳を取ったことと
スーパーの値上げを同列で考えることがなかなかできないですよね。
だから値上げだけに目を向けて「なんでだよー!損したー!」って思ってしまうのですが
元をたどっていけばそれは自分の行動から始まっていることなんですよね。
「賢い主婦は手前の牛乳を買う。」
これの本当の意味は環境やエコだけでなく、目先の得を優先したことが結局は自分の損として返ってくる。
それがわかっているのが本当の賢い主婦、賢い女性なのだと私は思いました。
そしてこれは牛乳に限ったことではないですね。
いつも損をしていると感じている人は人より得したいや自分だけ損したくないと、目先のことばかりに囚われて行動してしまっているのです。
一つ一つは些細なことです。
スーパーのビニール袋をちょっと多めにもらうとか
合流してくる車を入れてやらないとか
PTAや会の役から逃げる…などなど
どれもその場では「ラッキー!うまくいった。私って賢いー!」なんて感じていても
結局はそこで出し惜しみしたエネルギーは別の形で自分に返ってきてしまうのです。
こんなことみんなやってること、確かにそうかもしれません。
でも他の人もしているからいいとか悪いとかではなく
「自分の行動が自分に返ってくる。」
そう考えてみると目の前の景色が違って見えてくるはずです。
ルールや誰かのためでなく、ただただ自分のために、そのシンプルな理屈で自分の世界を見てみましょう。
「賢い主婦は手前の牛乳を買う」
こんなキャッチコピーから今日は「損」についてお伝えしました。
いかがでしたか?
よかったら感想を聞かせてくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
大城悦子