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「私は悪くない!みんなもそう言ってます!」
セッションでそう語気を荒げながら私に話されたUさん。4年ほど前の話です。
(個人が特定できないように一部を変更してお伝えしますね。)
自分で自分を幸せにし、お互いを高め合える夫婦・恋人関係を築く!!
パートナーシップ心理学アカデミー代表 湯川央恵です。
被害者の特徴ー自分を擁護してもらえるような話し方
これまで、たくさんの方の相談に乗ってきました。
ほとんどの方は「自分も悪いところはあるけど、相手の方が圧倒的に悪い」
そう思いながら相談をされるので「あなたは悪くないよ」「それは幾らなんでも相手がひどいよね」と、自分を擁護してもらえるような話の仕方に無意識になってしまうんですね。
例えば一部を取り上げて、大袈裟に誇張したり、自分がいかにツラい目にあったのかを切実に訴えてみたり。
Uさんとのセッションは、そんな感じで始まりました。
モラハラ認定された夫と被害者の妻
夫は学歴も良くて私が何かを言っても、いつも話を聞かず頭ごなしに否定します。
習い事をしたいと言っても「お前には無理」「お前に出す金はないし無駄になる」とすごい顔で睨むのです。
この前も友人を家に呼んだだけで大激怒。言いたいことも全く言えません。
いつ怒るかとヒヤヒヤして私は生きた心地もしません。
我慢ばかりの毎日で、まるで奴隷のような生活なんです。言いたいことも言えないなんて。
夫婦っていたわりあうものですよね?私、間違ってますか?
こんなふうに聞くと「それはもう大変ですよね。ご主人ヒドイですよね。」と言いたくなります。
事実彼女は、私のところに来るまで別のカウンセラーから「夫は完全にモラハラ」で
彼女は「モラハラ被害者」と認定されていたそうなんですね。
ですが、お話しをじっくりきくと、どうも話が違うな、と思うことが。
被害者の言い分ー自分のことしか見えていない
少なくとも、奴隷のような生活でありながら、離婚せず今なお、婚姻関係を続けている。だとするなら、そこに何か理由があるはずだと考えます。
Uさんにそのことを聞くと
離婚したいですよ!でも離婚しても生活できないから、仕方なくこの状態を続けているんです。
私に生活力がないことを良いことに、夫は私を支配してくるのです!
それを聞いて「ん?」と思いました。
嫌な状態を続けているその「意図」とは?
本当に生きた心地がせず、「奴隷状態」であると思うのであれば、自立への準備をしていてもよいはずなのです。でもしていない。理由は「子供がいるから働けない」と。
お子さんは6年生の息子さんが一人で、Uさん曰く「家族は病気一つしない健康体」
もちろんそれぞれの家庭の事情があるので、家族が健康で子供がある程度大きいからと言って、絶対働けるとは言えません。
ですが十分条件は満たしているのに、Uさんは働こうとしていない。
「探しているんだけど、働きたいところがないの」と。
だとしたら?
結局のところ、夫に対して不平不満を言いながらも、経済的にべったり依存している、と言うことになります。
被害者のものの見方ー自分に都合よく解釈
間違わないでいただきたいのですが、夫に経済的に依存していることが、悪いのではないのですよ。
そうではなく
「依存していることを棚に上げて、一方的に自分が被害者だ」と思っているところが問題ってこと。
なんだかんだ言いながら、自立することが面倒だったり、働きたくない!と思っているならば、今のこの状況はUさんにとって、決して悪いものじゃない。
被害者のメリットと話が大げさになる理由
積極的に良いわけじゃないけど、自立することや働くことを考えると、今の状況って、むしろ、すごーくメリットがあるってこと。
夫を悪者にしておくことで、自分は正しい!と言えるし、こんなひどい夫なんだから、経済的に守ってくれるのは当然だと思えるしね。
罪悪感なく、どっぷり依存しながら夫の悪口を言えるわけです。こんな美味しいポジションはありません笑
だからこそ無自覚に大袈裟な言葉になっちゃうんですよ。
それを伝えるとUさんはポカン。
自分は悪くない!と言ってもらいたい人ほど、、それをわかって欲しくて、どうしても言葉が大袈裟になってしまいます。
自分はそうは思っていなくても、親しい人から「大袈裟だね」と言われたことはありませんか?
そんな時は被害者に収まろうとしていないかを、振り返ってみるといいですね!
さらに湯川はUさんの「ある言葉」にアンテナが立っていました。
これこそがUさんの苦しいパートナーシップの根っこになっているもの。
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湯川央恵