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一般社団法人 人間関係心理学協会 代表理事
パートナーシップ心理学アカデミー 湯川央恵です。
自分を大事にする具体的方法
先日カフェで仕事をしておりますと、隣のおばちゃんグループからこんな声が聞こえてきました
「自分の気持ちをちゃんと分かって受け止めてあげるのは、夫でもなく自分自身なんだよ」と。
おおー!!すごいっ!分かってんじゃん!と思っていましたら、さらにこう続きました。
今の自分に「どうしたい?」と問うと、だいたい「チョコが食べたいっ!」ってなるのよ〜。
私は自分を大事にしてあげたい!って思ってるから、自分の気持ちを受け止めて、チョコを食べていたら、この3ヶ月で3キロ太ったわ!
三段腹は健在だけど、おかげで顔のシワは目立たなくなったから、心はハッピーよ!!
素晴らしい関西的オチ!
自分を大事にするよくある間違い
自分の気持ちを分かってあげるのは自分しかいない、それは激しくうなずきます。
しかしチョコを食べることと、自分を大事にすることとは全く違う。
ここを分かっていない人が多いのかもしれないなあと思ったわけです。
ということで今日は「本当に自分を大事にする方法」についてお伝えしていきますね!
自分を大事にするとはーその時の感覚にフォーカスする
さて、先ほどの事例でいうと、まず考えて欲しいのがこれ。
本当にチョコを食べたいか、食べたくないか、よりも
チョコを食べると、どんな感覚が得られるか?これが大事。
どういうこと?って思いますよね。
例えば
「なんだか解放された気持ちになる!」のであれば、チョコを食べることではなく
「解放されたい自分がいる」ということ。ココ大事ですよ〜!
それを分かってあげることが、本当に自分を大事にすること、なんですよね。
自分を大事にするとはーどんな感覚を得ているのか?
他にもチョコをたべると
・落ち着く
・やる気になる
・ほっとする
・幸せな気持ちになる
・自分にご褒美
・生きてる実感
色々ありますね。
このように「自分はどんな感覚を得ているのか?」に思いを巡らせることが最初のポイント。
自分を真に大事にできない理由ーそもそもを見る
話を元に戻すと、解放されるためにチョコを食べるというのは、根本解決じゃないから、一時的にその感覚を得たとしても、いくら食べても食べても満足しないよね。
だからしばらくすると、また「解放感」を手っ取り早く味わえるチョコが食べたくなるんですよ。
だとしたら、
そもそもなぜ「解放されたい」と思っているのか。
ここを見る必要があります。
もしかして常に緊張感のある仕事が続いているのかもしれないし
夫に監視されているような気になっているのかもしれないし
自由にできない何かがあるのかもしれない
それらをちゃんと見ること。
分かってあげること。
自分を真に大切にしないことで起こりえる現実
それを分かってあげてないと「解放されたい」という思いが、いつまでも残ったまま。
するとこんな現実が現れるかもしれません。
例えば
- なぜか体が疲れやすく、休みのたびにエステやマッサージに行っては「疲れから解放される」という現実があったり
- 水道が壊れてしまい、水が止まらなくなる「水道の解放」という現実が起こったり、
- 海外で「拉致された日本人が解放された」というニュースが気になって仕方ない、とか
さらに極端な例ではありますが
- 会社で大失敗をしてしまい、解雇となり「職からの解放」という現実になってしまったりとかね。
「こんなこと望んでない!」と思うかもしれないけど、これら全部「解放されたい」という思いの実現化だったりするわけ。
だからこそ、正しく自分の気持ちを知ってあげることって、めちゃめちゃ大事なんです。
自分を大事にする方法ー対処療法
じゃあ、どうすればいいか?
根本解決ではありませんが、すぐにできる方法としては
自分自身を縛っているものを緩めて解放してあげる、ということです。
具体的には
1、デスクの上がごちゃごちゃで狭いところで仕事をしているなら、片付けて広々したスペースで仕事をする
2、深い深呼吸をして、肺を十分に解放してあげる
3、好きなものを誰に遠慮せず極める
こんな風に自分に対して物理的に「解放」してあげることを、するといいですね。その上で「縛ってごめんね」「緩めて解放するね」と自分に言ってあげられるといいですよ。
ただこれは対処療法。
根本解決に向けて、深く自身を見ていきたい方は、以下の問いについて思いを巡らせてみましょう。
自分を大事にする方法
「解放されたい!」と思っていることがあるとしたら一体なんだろう?
これを忖度なしに、そして取り繕ったりごまかしたりせずに、思ったこと、感じたことを書き出してみてください。
そして、そんな自分を感じてみることなのです。
例えば今ストレスの抱えている仕事があったとして、それは「自分が絶対やらなければならない」と思っているとしましょう。
むしろ「解放されてはいけない」と思っているかもしれません。
つまり「我慢しなければならない」と何かに対して強く思っている可能性がありますよね。
それらをジャッジすることなく、ぼーっと眺めてみる、という感じですね。「あー、こんなこと思っていたんだなあ」って。
本当に自分の気持ちに気づいてあげることの必要性
そしてこれはチョコに限りません。
タバコがやめられない、お酒がやめられない、パチンコがやめられない、全部同じです。それらを摂取すると、どんな感覚になるのか?
それを自分が分かってあげないということは、ずっと自分が本当に欲しいものを与えてあげていないということ。だから、それらが止むことがない。
本当の意味で自分を大事にしてあげるとは、自分の本当の気持ちに気づいてあげることで、誤魔化したものではなく、正しいものを与えてあげることです。
こんな風に自分自身のことを丁寧に見てあげることこそが、真に自分を大事にすることですからね。
できるところからやっていきましょうね!
湯川央恵