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DV暴力の被害妻が子どもに継承してしまったもの

      2016/06/27

DV夫との結婚離婚を繰り返したUさん

今日ご紹介するUさんもその一人。彼女は、DV夫と2度結婚し、2度離婚しました。

夫から暴力を受け、体中アザだらけ。

毎回同じ病院に行くと、バレてしまうので、次々と新しい病院で診てもらったそうです。

自分の自由になるお金もなく、行動も夫にメールや電話で監視されていました。

 

夫の帰宅時間が迫ると、体中が震えて止まらなくなり、ある時、子どもを連れて家を飛び出しました。

初めて、夫に「反抗行為」をとったのです。

 

そんなUさんが湯川のところに来られた理由は2つです。

①もう二度と暴力的なDV男性を引き寄せたくない

②子どもに対して、怒りが止まらない

 

子どもに対しては、ちょっと食べ物をこぼすなど、小さな失敗でも怒りがこみ上げ、過剰に怒ったり叩いたりしてしまうと言います。

そして、子どもの怯えた目を見て「しまった・・・」という後悔を感じるのですが、それでも、怯える子どもに対して怒りが湧き上がって止まらない。

このままだと、この子をダメにしてしまう。切羽詰まって、湯川のプログラムを受けに来られました。

 

セッションの中で、Uさんの幼少期のできごとにたどり着きます。

Uさんは3歳の頃、両親が離婚し、母親に引き取られました。

母親が自分を育てるために、朝も夜も必死になって働く姿を見て育ちました。

 

「お母さんがこんなに頑張っているんだから私も頑張らないといけない。」

「ちょっとのことで弱音を吐いてはいけない」

「もっともっと我慢しなければ」

 

そんな風に思って生きてきたのです。

Uさんにとって、母親はとても怖い存在で、幼い頃よく暴言、暴力を受けたそうです。

些細なことで怒鳴られ、手を上げられる。

何をやっても不機嫌な母親に対し、必死で自分のできることを探して生きてきたのです。

 

幼い子どもは、それを「親の問題」とはとらえられず、「自分が悪い」と思ってしまいます。

そして親からの暴力は、愛情があるからだと考えてしまうのです。

 

「私さえ、しっかりしていれば。私さえ、我慢すれば。」

 

子どもって、そんな風に思ってしまうものなんですね。

そうやって暴力を正当化しないと、やってられないのです。

健気で、健気で、胸が痛くなります。

 

虐待を受けた子どもは、人一倍「我慢」に対する耐性が強い。

我慢しなくてもいいような場面で、我慢してしまいます。

それは、これまで育ってきた環境の中で、唯一、自分に許された手段が「我慢」だったから。

 

とても、しんどいことです。

でも、他にどうすればいいのかわからないのです。

悲しんで、泣いていたら「泣くんじゃない!」と否定される。

こうして自分の感情を認めず、押さえこむことで、ようやく自分自身を確認できたのかもしれません。

 

子どもへの「怒り」が教えてくれること

母親が自分の気持ちを押さえて、前向きになろうと頑張って必死になっていけばいくほど・・・

何故か子どもがわがままを言ったり、我慢しなかったり、素直に受け答えをしない。

どうして?わざと困らせているの?なぜいうことを聞かないの?

 

たびたび、そんなことが起こります。

これって実は、お子さんが、母親であるUさんの抑圧した気持ちをそうやって、教えてくれているんですね。

子どもは無意識でやっていることです。

 

自分が散々我慢してきたので、甘えたり、我慢が足りない人を見ると、子どもだけでなく他人にも怒りを感じます。

親がどんなに子どものことを思っていても、親が心の傷や矛盾、葛藤を抱えたままだと、無意識に「その傷」を子どもに継承させてしまいます。

そして、子どもも親と同じように矛盾や葛藤を持ち、苦しい人生を生きてしまう。

そのことに、いいも悪いもなく、無意識にそうなってしまうのです。

 

親から引き継いだ心の傷が表れるプロセス

Uさんのように、夫婦関係に問題が生じている方は、そのほとんどが、子どもとの関係性でも問題を抱えています。

なぜならば、その2つの問題の根っこは、ルーツが同じだから。

子どもとの関係性も、パートナーとの関係性も、そのルーツは「親との関係性」。

 

一見、うまくいっているように見える親子関係だったとしても、親の過干渉が原因で子どもの自立ができていないケースが少なくありません。

そのことに、自分が気づいているか!?ということ。

 

親から無意識に引き継いだ心の傷や矛盾、葛藤は以下の順序をたどって現れてきます。

 

①自分の思春期。ここで出現します。

②①を親が押さえこんでしまうと、今度は恋人やパートナーに対して、噴出します。

相手への過剰な依存や、問題のある男性ばかりを好きになったり、恋愛してないと不安になったり。

③②でも解消されなければ、今度はわが子「子育て期」に大爆発します。

 

Uさんに、子どもにひどく当たり散らしていた時のことをお尋ねすると・・・

分かってたんです。

こんなことを続けていてはいけない。

いつかこの子を潰してしまう。

そんな恐怖心に怯えながら、

それでも怒りが止まらなかった。

 

そうおっしゃっていました。

鬼のような形相で子どもを叱りつけていたUさんは「ちゃんと子育てをしなきゃ」「しっかり育てないと」「ダメ母と言われないように」という焦りでいっぱいいっぱいだったのです。

 

幼い頃から、自分の気持ちを「我慢」するのが当たり前になっていた場合、こんな状況になっても尚、「我慢が足りないんじゃないか」と考えてしまうんです。

 

我慢が足りないワケじゃありませんよ!!

ここまであなたはよく頑張ってきた!

そのことを、自分で認めてあげましょう。

散々これまで我慢してきて、今のあなたが居るなら、その方法は適切ではなかったということ。

でも、なかなかそうは思えないものなんですね。

その点に、DV夫を引き寄せてしまう原因が隠れているのです。

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湯川 央恵
幼少期からの家庭環境が将来のパートナーとの関係に大きく影響するということを 自らが夫婦関係の中で体験、 解決したことを機に、学んできた潜在意識、NLP、アドラー、フラクタル心理学、認知行動療法等を融合し, <ダメンズ引寄せ心理学の専門家>として活動。 クライアントに寄り添いつつも、問題点にズバリと切り込む独自のセッションが好評。 恋愛結婚の悩みのみならず、子育て、職場などの人間関係に悩む人たちが、自分らしさを取り戻し、真の自立を目指す女性になるまでの必要なアクションをきめ細かくサポート。 全国、海外からもセッション希望の問い合わせが多数寄せられている。

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