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親のDVを見て育つ子供が虐待の連鎖に巻き込まれる仕組み

      2016/05/10

DVを見て育った子供が、やがて陥る2つのパターン

夫からの暴力DVから逃れた女性が、今度は子どもから夫と同じように罵詈雑言を浴びせられる。

もう一人の小さな夫の存在に苦しみ、途方にくれるという話は珍しくありません。

夫からの精神的・肉体的暴力(DV)を 見て育った子どもは、次の2つに分かれるように思います。

1.被害者になる
母親と同じように理不尽な暴力を 受けてしまうパターン。

2.加害者になる
父親と同じように、 母親や家族に 暴言・暴力を振るってしまうパターン。

父親が母親に暴力を振るい、母が抵抗すればするほどエスカレートしていく。

徹底的に痛めつけられる母の姿を見た子どもに、どんな影響を及ぼすでしょう。

母親は父親に反抗すべきではない。
言われたとおりにしないから暴力を振るわれたのだ。

そんなメッセージが暗黙のうちに伝わってしまう。

母親という存在は、子どもの言いなりになるべきだし、そうならない場合は傷つけても良い。

無意識に学習してしまうのです。

 

一般的には、男の子は父親を無意識に模倣してしまうことが多く、パターン2に陥りやすい。

女の子は母親を模倣して理不尽な暴力を受ける、パターン1に陥りやすいと言われています。

比率からすれば、そうかもしれませんが、 実際のところは性別に関係なく、 両親のどちらかの影響を受けます。

子どもに実際に手を出さなくても、夫婦間の暴力を見ているだけで、 脳が萎縮しているのです。

例えて言うなら、たばこの受動喫煙みたいなものですね。

子どもの前で夫婦間のケンカや暴力を見せると、まるで子ども自身が暴力を受けているのと 同じ影響を受けるのです。

被害者だった子どもは、自由が手に入る時期が来ると、一気に相手を支配し始めます。

被害者が加害者に変わる瞬間。

そうやって育った子どもがやがて大人になり、自分にも子どもができると、その矛先が弱い子どもに向けられます。

生まれて初めて、自分の言う事を何でも聞いてくれる存在が現れたのです。

自分が、その子の何もかもをコントロールできる絶対的な立場になったと錯覚してしまうんですね。

これまでずっと押し込めていた感情や、これまでされてきたことが、 一気に出てしまう。

「親と同じ事は絶対しない」と決めていても、繰り返してしまうことがあるのです。

そしてまた、その子どもが大きくなるとどうなるか?やはりこの連鎖は続いてしまうでしょう。

だからこそ、あなたが止める必要があります。

このページにたどり着いたあなたは、この連鎖を止めるという使命を背負ったのです。

あなたと子どもが幸せになるには、どうしたらいいのか?何が必要なのか?考える時が来たのです。

 

NHK『面前DVの被害”子供を守れ”』17歳の少年

では、ここから2014年に放送されたNHKの番組『 DVにさらされる子ども達―見過ごされてきた“面前DV”の被害「子どもを守れ」』で紹介された事例をもとに、掘り下げていきましょう。

夫婦間のケンカや暴力をふるう姿を子どもに見せることを「面前DV」と言うそうです。

この面前DVの被害児童は 全国で8,059人。潜在的なケースも含めると、もっと多いはずです。

面前DVの子どもの脳を調べると、脳の一部が萎縮していることがわかりました。

その影響で、知覚的な記憶力や意識や記憶が飛ぶ というようなことが起こるわけです。

直接暴力を受けなくても、見ているだけで影響があるということが証明されました。

その影響は幼児期だけに終わらず、学童期から壮年期にまで及ぶのですが、先に説明した被害者パターンと加害者パターンがあります。

まず、被害者パターンの特徴で言うなら、母親が無抵抗に暴力を父親から受けているのを見ることで、子どもも同じようにいじめなどの暴力を、 無抵抗に受けてしまいがちになるということ。

そして加害者パターンで言うなら、面前DVの被害者だった子どもが、 青年期になって、DVをしてしまうという点。

この2つのパターンは、番組の中で実際に17歳の少年が話していた体験談です。

小さい頃、父親が母親に振るう暴力が怖くて怖くて 部屋の隅でずっと震えていたのだそう。

父親に対する恐怖の奥に、強烈な怒りがあり 「いつかぶっ殺してやる!」 そんな思いがあったとか。

両親は離婚し、父親に対する怒りは、いつしか矛先を変え、自分の家族に。

父親と同様に激しい怒りを、はけ口として出していたのです。

母親はその姿を見て、別れた夫と重なるわけです。

荒れ狂う息子を見て、「この子もあの人と同じなんだ…」と 無力感に襲われていました。

ところが、この息子さんは自分を変えようと、DV更生プログラムを受けることにしたのです。

自分のこれまでの気持ちを 正直に家族に話すくだりは、視聴していて胸が苦しくなりました。

もちろん、いきなり大変身はできません。

それでも一歩一歩、前進しようとしている姿には、エールを送らずにはいられません。

 

未来ある子供をDVの被害者にも加害者にもしたくない

未来ある子どもを DVの被害者にも、加害者にもしたくない

そのためには子育てに甚大な影響を持つ 女性の役割は大きいですよね。

だからこそ、私は 声を大にして言いたい!

「私がわるいんだ」 「私が間違っているから仕方ない」

こういった自己肯定感の低さや、自信の無さが、世代間に連鎖し、子ども達の悲劇を生んでいる。

自己肯定感の低さは、親から無意識につけられた傷かもしれません。

でも、それをそのままにしておくのではなく、ひとりの大人として、その傷を癒す努力をしていくのです。

そして、DV連鎖を自分の所で止めようと決すること。

もう、悲しい目をした子どもを増やしたくありません。

あなた自身が、自分に約束してください。もう、自分を大事にしてもいいのです。

幸せになる勇気が持てないのなら、番組の中でも言われていたように、専門家の手を借りてでも前進しましょう。

目を背けず、向き合うことが大切だと思います。

番組の中で、17歳の少年はプログラムを受けるのが「怖い」と言ってました。

これまで見ようとしていなかったものを見るというのは、とても勇気のいることです。

でも、これを先送りしたって何も変わりません。むしろ、恐怖は増す一方。

一歩踏み出したこの少年が、家族の温かみを感じられる日が来ると信じています。

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湯川 央恵
幼少期からの家庭環境が将来のパートナーとの関係に大きく影響するということを 自らが夫婦関係の中で体験、 解決したことを機に、学んできた潜在意識、NLP、アドラー、フラクタル心理学、認知行動療法等を融合し, <ダメンズ引寄せ心理学の専門家>として活動。 クライアントに寄り添いつつも、問題点にズバリと切り込む独自のセッションが好評。 恋愛結婚の悩みのみならず、子育て、職場などの人間関係に悩む人たちが、自分らしさを取り戻し、真の自立を目指す女性になるまでの必要なアクションをきめ細かくサポート。 全国、海外からもセッション希望の問い合わせが多数寄せられている。

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